優れた働きをする植物の色素類 タヒボ茶参考資料
タヒボ は有用な樹木としてアマゾン川流域に伝承され、樹皮が先住民たちにより煎じて飲用されてきました。タヒボの内部樹皮にはビタミン・ミネラルをはじめ、他の化学物質が複雑な構成のもとに含有されます。
自然を美しく彩る花の色、動物の胆汁の色、ビタミンA、K、B2のようなビタミンの色また細菌を生成する色など、自然界には各種各様の色彩が見られます。それら色を表す成分を色素と呼びます。タヒボ茶の中でもタヒボNFDに含まれる「NFD」もこの色素系に属します。しかし科学的組成からは決して一様なものでなく、それらは様々な特色を持ちます。単に有色であるという点で一群の物質として取り扱われているに過ぎません。したがって共通の科学的作用、物理的作用は挙げられません。生理的作用についてはいまだ判明しないものが多いのですが、クロロフィル、ビタミン類、チトローム、黄色酵素は同化作用、呼吸作用、酸化還元作用に関連し、生体に重要な地位を占めることが解明されたものもあります。天然色素には古くから染料として用いられたものもあり、中でもウコン、アカネ、ムラサキ、ハゼノキ、ヤマモモ、ズミ、アイなどは染料植物として有名です。人間の体に有用な色素としてはフラボノイド、クロロフィルなどが良く知られます。いまだその作用が未解明の色素には人体に有益なものも存在すると考えられており、現在も研究が進められています。タヒボジャパン社製造の「タヒボNFD」の「NFD」以外の植物に含まれる色素の一例を表にいたしました。参考までにご覧ください。
植物の色素 [ ]内はその色素を含むもの | |
カルチノイド類 |
炭化水素類 カロチン [ニンジン、カボチャ、トウガラシ、トマト等] リコピン [トマト果実に最も多い色素] アルコール類 クリプトキサンチン [ホウズキ、パパイヤ、トウガラシ等] ルティン [卵黄 カボチャ、トウガラシ] ゼアキサンチン [黄色のトウモロコシ種子] フラボキサンチン キンポウゲ属Ranunculus [acrisの花被中] ビオラキサンチン Viola tricolorの花弁中から初め検出された タラキサンチン セイヨウタンポポTaraxacum [officinaleの花弁中] ケトン類 カプサンチン トウガラシ果皮から得られる カプソルビン [トウガラシ成熟果皮中に微量] フコキサンチン [褐藻類] ロドキサンチン ヨーロッパ産イチイ属Taxus baccataの仮種皮中にベータカロチン、リコピン、ゼアキサンチンと共存する シトラウリン ダイダイ果皮、果肉中に存在し果皮特有の色を出す色素 酸類 ビクシン 熱帯地方で栽培されるベニノキBixa [Orellana仮種皮] バター、チーズの着色料として使われる クロセチン [サフラン柱頭にクロチンとして存在する クチナシ果実、キバナサフラン花被等にも] |
ジケトン |
クルクミン [ウコンその他同属の根茎] ウコン粉末はカレー粉として利用される |
ベンゾフェノン |
コトイン 南米産 Nectandra
[Cotoの樹皮中] |
カルコン |
カルタミン [紅花の色素成分] |
キノン |
ベンゾキノン類 チモキノン [ヤグルマカッコウ製油を放置すると析出する] 2・6−ジメトキシベンゾキノン [セイヨウフクジュソウ根中] エンベリン [インド産Embellia ribesの果肉の主成分をなす] ラパノン [シマタイミンタチバナの樹皮、材部、ミンタチバナの樹皮、ヤブコウジの果実、根、茎、カラタチバナの果実] メサキノン [イズセンリョウ果実] ポリポール酸 [Polyporus nidulansの成分] アトロメンチン [モンパタケPaxillus atrotomentosusの成分] ロイコメロン [クロカワPolyporus leucomelasの菌体から分離された] ムスカルフィン [ベニテングダケ中] フミガチン [Aspergillus fumigatusの生産をする色素] スピヌロシン [Penicillium spinulosumの生産する色素] ナフトキノン類 タヒボNFDに含有される「NFD」はこのナフトキノン系の物質です。 ユグロン [ヨーロッパ産クルミ属Juglans
regiaの未熟仮果皮中にはじめて発見された] テクトキノン [チーク材] ボレトール [ウラベニイロガワリ等の菌類] オルトキノン類 ダンニオン [イワタバコ科Streptocarpus Dunniiの花弁から得られる色素] クリプトタンシノン [Salvia miltiorrhizaの根] テレフォール酸 [菌類Telephora属の菌体] |
プルビン酸類 |
プルビン酸 [地衣Cetraria
vulpinaにブルピン酸と共存する] |
ベンゾピラン類 |
ブラジリン [中南米産Caesalpinia echinata アジア産Caesalpinia
sappan等の材] |
キサントン類 |
ゲンチジン [ゲンチアナ根中] |
フラボン類 |
フラボノールとともに植物界に広く分布し、多くは配糖体として細胞液中に存在する、紫外線を適度に吸収して、植物を紫外線による害から保護する役割を持つ。 |
フラボノール類 |
天然ではフラボンより多く見出される、フラボノール及びフラボンフラボノイドと総称される。 |
イソフラボン類 | 植物界にはかなり広く分布している ゲニステイン [ヒトツバエニシダの中] 天然イソフラボンとして最初に発見されたもの ダイゼイン 配糖体 ダイジン [ダイズ種子の中] フォルムオノネチン 配糖体 オノニン [Ononis spinosa根中] テクトリゲニン 配糖体 テクトリジン [Iris tectorum、Belamcanda chinensisの根茎] イリゲニン 配糖体 イリジン [アイリス根中] |
フラバノン類 | いずれも無色で染色に使えるものは少ない。 ブチン 配糖体 ブトリン [マメ科 Butea frondosaの花弁中] サクラネチン 配糖体 サクラニン ソメイヨシノ、オオシマザクラの樹皮から得られる ヘスペレチン 配糖体 ヘスペリジン [ミカン、ダイダイ、ポンカン、レモン等の外果皮] エリオジクチオール [北米産Eriodictyon californicum葉、ハギ葉等] ナリンゲニン 配糖体 ナイリンギン [ザボンの花、外果皮中] イソサクラネチン [カラタチの花弁中に配糖体として含まれる] シトロネチン 配糖体 シトロニン [レモンの一種果被中] リキリチゲニン 配糖体 リキリチン [甘草中] アルピネチン [アオノクマタケランの種子中] マチュウシノール [イヌガンソクの葉柄中] |
フラバノノール類 | フスチン [インドで染料に用いるRhus Cotinus心材、ハゼノキ心材] アルピノン [ハナミョウガの種子中] アンペロプチン [南中国で用いる茶の白茶の中にミリセチンと共に含まれる] |
アントシアン類 | 花、果実等の多種多様な色彩を現す物質の大部分がアントシアン。 ペラルゴニジン類 カリステフィン [エゾギクの紅紫色花] フラガリン オランダイチゴ類の果実色素 [暗赤色粉末。 ペラルゴニン モンテンジクアオイ朱赤色花弁、ヤグルマギク紅色花弁、ダリア紫朱色花弁、アサガオ紅色花弁] サルビアニン=モナルディン [観賞用のヒゴロモソウの花弁中] シアニジン類 極めて広く分布する。 クリサンテミン=アステリン [シマカンギク深赤色花、エゾギク紫赤色花、ヒガンバナ、カエデ属数種の紅葉、クワ果実、クロマメ種皮等] イデイン [コケモモ果皮、ヤツデ果皮から得られる] シアニン [ヤグルマギク青及び深紫色花、ダリア濃赤色、バラ赤花等] メコシアニン [ヒナゲシ深赤色花] ケラシアニン [Prunus avium果皮中] ペオニン [シャクヤク深紫紅色花弁中] デルフィニジン類 2004年に世界で始めて作られた「青いバラ」はこの色素によってその色をだしている。 デルフィニン [ヒエンソウDelphinium consolida花弁中] ビオラニン [サンシキスミレ深青紫花弁中] デルフィン [Salvia patens青色花、ツユクサ花中] ヒアシン [ヒアシンスの濃青色花、ナス果皮中] ナスニン [ナスの果皮] マルビン [ゼニアオイ類花弁中] エニン [紫黒色ブドウ果皮中] プリムリン [Primula sinensis 赤色花弁中] |
ピロール類 | プロジギオシン [霊菌の生成物] この菌はモチやパン等に鮮赤色の斑点を作って繁殖する。 クロロフィル 植物は葉その他の部分の細胞の葉緑体中にカロチノイド等の色素と共にクロロフィルを含むクロロフィルはa、bの混合物 一般的に葉においてはa:b=3:1。 クロロフィルa クロロフィルb |